今回は東野圭吾さんの『幻夜』を紹介します。
別の作品『白夜行』ともつながりのあるこの作品。
続けざまに読んでしまいました。
やはり魔性の女は怖いという作品です。
本記事は以下について書いています。
〇本書の構成・特徴
〇こんな人におすすめ
〇印象に残ったこと
〇まとめ
本書の構成・特徴
本書は東野圭吾さんの長編作品です。
別の作品で『白夜行』という作品があります。直接語られていませんが
多分つながりのある作品だと思います。
白夜行についても紹介しているので興味があったら読んでみてください。
白夜行と関連があると言うだけあって、こちらの作品も別の魔性の女が人々を翻弄します。
しかし、幻夜の女は少し強気です。最後のほうに女の正体が分かるのですが
強気じゃなきゃこんなことできないよなと思いました。
幻夜も魔性の女と鍵になる一人の男性が出てきます。
白夜行では二人が交わることはありませんでしたが幻夜では交わります。
幻夜では二人で犯罪を犯す描写があるほどです。
幻夜も魔性の女は怖いという内容です。
こんな人におすすめ
本書は以下のような人におすすめです。
〇白夜行を読んだ人
〇魔性の女に翻弄されたい人
白夜行と関連のある作品なので、できれば続けて読みたいです。
しかしどちらも長編なので読むのは大変かもしれません。
二作品にどんな関連があるのか考えながら読んでみてもいいかもしれません。
またも魔性の女の作品です。人々が騙され、裏切られていく描写があります。
「まじかよ、この女・・」となりたい人におすすめです。
白夜行の女はクリーンなイメージを崩さないようにしていましたが
幻夜の女は多少汚い手を使ってものし上がればいいといった感じの女性です。
二作品を比べてみるのもいいと思います。
印象に残ったこと
俺と彼女だけの世界
魔性の女と鍵になる男の二人は裏で協力しているものの表ではその関係を見せません。
魔性の女はどんどん成功への道を進んでいきますが
男は対照的に暗い道へと進んでいきます。
はじめは男が弱みを握られたことが理由で協力していたのですが
次第に男は魔性の女のために身を捧げるような大胆な行動をするようになります。
引くに引けない状況になってきているから、魔性の女に弱みを握られているから
そんな理由で身を捧げるような行動をとるのだと思っていました。
実際に魔性の女との関係を続けてよいか不安になっている描写もありました。
それでもクライマックスの場面で男は「俺の彼女だけの世界」
というセリフを発しました。男を踏み台にして成功への道を進む魔性の女。
対称的に暗い道へと進んでいく男。普通なら恨んでもいいはずです。
それでも「俺と彼女だけの世界」と言ったのは
すでに魔性の女の魅力に憑りつかれていたのか、
それとも魔性の女と分かったうえでこの世界を選んだのか
男の心理を理解するために私は続けて二回目も読んでしまいました。
まとめ
今回は東野圭吾さんの『幻夜』を紹介しました。
弱みを握られた男が魔性の女と協力するところから始まり
徐々に歯車が狂っていく。そもそも魔性の女の正体は誰なのか。
白夜行に続く長編作品です。
またも魔性の女に翻弄されたい人はぜひ読んでみてください。