3×4と4×3は違うの?結局掛け算の順番は入れ替えてもいいの?【数学科が解説】

小学校算数

「\({3}×{4}={12}\)って書いたら×にされた~」
テストを持って帰ってきたお子さんがそんなことを言ってきたらどうしますか?

テストを見るとどうやら答えは「\({4}×{3}={12}\)

さて、よくある掛け算の順番は入れ替えてもいいのか?問題

この記事ではその疑問について正しい考え方と
保護者の方が伝えるべきポイント
について解説していきます。

当ブログでは
・うちの子算数苦手かも、、と悩む保護者の方
・自分も算数が苦手だったから、、と悩む保護者の方

そんな方向けに数学科卒の私
「算数=苦手」を解消するために保護者ができること
を紹介しています。


本記事は以下について書いています。

結論「小学校では掛け算の順番は入れ替えてはいけない」

小学校の算数では掛け算の順番は入れ替えてはいけない

ポイントは「小学校の算数では」というところです。
小学校では少し考え方が違うという認識でよいと思います。

数学の世界では\({3}×{4}={4}×{3}\)です。計算の結果は同じです。
掛け算は順番を入れ替えていいです。(数学の世界では可換と言います。)

しかし小学校では「(かける数)×(かけられる数)」という考え方をしています。
いわば数学の世界の掛け算に制限をかけているといったニュアンスです。

「リンゴ3個を4人分用意する」のか「リンゴ4個を3人分用意する」のか
その話は別の状況だよねという考え方です。

算数の式は単なる計算ではなく考え方を表しているということに注意しましょう。
「リンゴ3個を4人分用意する」という問題で\({2}×{6}\)としたらさすがに違和感ですよね。

〇小学校では掛け算の順番は大事
〇式は考え方を表している

学校はなぜ順番を気にする?

どうせ中学校以降で順番は気にしないなら小学校はなぜ順番を気にするの?
そう思いませんか。わざわざ制限をつけて中学校以降では気にしないのはなぜか。

それは小学校では「児童がどのように考えたのか」を把握することが大事だからです。

掛け算の単元ではもちろん計算(九九)ができることが大事です。
しかし掛け算の概念を用いて「何を」「いくつ分」用意したのか
児童がしっかり考えられるようになることもとっても重要です。

大人になってみると「”掛け算”が何をしているのか」は当たり前に分かります。
ですが小学生は突然「九九」というものを覚えさせられ
掛け算を理解しろと言われても難しいもの
です。

学校としても新しい”掛け算”という概念を
正しく理解しているかしっかり確認したいところです。

そこで小学校では「かける数」と「かけられる数」という
考え方を用いて児童が書いた掛け算の順番を見ることで
正しく掛け算の概念を理解しているか確認しているのです。

〇児童がどのように考えたのかを把握するのが大切
〇小学生には”掛け算”の概念を理解するのは大変

家庭でのおすすめの伝え方家庭でのおすすめの伝え方

学校から帰ってきたお子さんがテスト用紙を見ながら
掛け算の順番に困っていたら保護者の方はどのように声掛けしたらよいでしょうか

おすすめなのは、テストの答案用紙をお子さんと一緒に見ながら、
これは、何がいくつあることを表していると思う?
と聞いてみることです。式を一緒に”読む”イメージです。

「\({3}×{4}\)」に対して「3つのリンゴが4人分」
「\({4}×{3}\)」に対して「4つのリンゴが3人分」
と言葉にできれば十分
です。

このときお子さんがうまく言葉にできなければ絵や図形を用いて
理解のサポートをしてあげてください。

必ずしも正しい理解でなくてもあせらなくてよいです。
大事なのは「”掛け算”と”現実的なイメージ”」を紐づける経験を積ませることです。

算数や数学は「数式や論理が何をしようとしているのか」を
つかむことで飛躍的に理解できるようになります。

掛け算の順番に対して「どっちでもいいよ」「答えは同じだよ」と
伝えてしまうとお子さんはそこで思考を止めてしまうかもしれません。

〇掛け算の式に対して「”何”が”いくつ”あるかな」と聞いてみる
〇”掛け算”と”現実のイメージ”を紐づける経験を積ませる

数学の世界から見る掛け算の順番

さて、ここからは余談です。
実際問題、数学の世界では掛け算の順番をどのように考えているかです。

数学の世界で普通の掛け算は”可換”という特徴を持っているとされます。
可換とは”順番変えても同じ答え”という意味です。

つまり数学の世界では掛け算の順番はどっちでもいいということです。

しかし順番を変えてはいけない掛け算も存在します
例えば”行列”というものの掛け算は順番を変えてはいけないです。

行列は線形代数という数学の基礎的な分野での考え方です。
理学系や工学系、情報系といった分野に進む人は必ず勉強します。

数学の世界では順番を変えてはいけない掛け算もあるんだな
なんてことを知ってもらえたらと思います。

〇数学の世界では掛け算の順番はどっちでもいい
〇数学の世界には順番を変えてはいけない掛け算もある

まとめ

今回は「”掛け算”の順番は変えてはいけないのか」について解説しました。
大事なのは掛け算が示す現実的なイメージをお子さんにつかんでもらうことです。

「式や計算が何をしようとしているのか」これをつかむと
算数や数学が得意になっていく
かもしれません。

また、掛け算の順番を気にする学校側にも
理由があることも理解していただけたらと思います。(先生たちも大変です。。)

当ブログでは算数が苦手だったのになぜだか大学の数学科専攻になった私
お子さんが算数や数学でつまずかないためのヒントを紹介しています。
「どう教えたらいいか分からない」そんな保護者の方の助けになればと思います。
ぜひ他の記事も参考にしてください!

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