分数がわからなくなる子は「割り算」より前でつまずいています【数学科が解説】

中学数学

小学校3年生、4年生あたりから算数が怪しくなってきた
お子さんにそんな印象を持つことはありませんか。

\(\frac{1}{2}\)

鬼門となるのはやはりこの”分数”という単元。
これが出たところで止まってしまう子がいます。

今までちゃんとできていたのに急につまずいた」そんな子もいるでしょう。

分数は割り算の見た目をしているため”割り算”でつまずいたのかな
そう思うかもしれませんが原因はそこじゃないかもしれません。

分数自体が難しいのではありません。
割り算より前にある大切な考え方をつかむことができれば
分数を理解できるようになります。


当ブログでは
・うちの子算数苦手かも、、と悩む保護者の方
・自分も算数が苦手だったから、、と悩む保護者の方

そんな方向けに数学科卒の私
「算数=苦手」を解消するために保護者ができること
を紹介しています。


本記事は以下について書いています。

分数自体は難しくない

分数の単元になると急につまずくお子さんも多いので
「分数は難しいのか」そう思うかもしれません。

確かに小学生の頃の私も分数や割り算、少数あたりが苦手でした。
\(\frac{1}{2}\) や \({0.3}\)
といった1未満の数を扱うのがなんだか難しかった記憶です。

ただし分数の考え方自体が難しいというわけではありません。
分数はいわば一つのものを分ける」というものです。

例えばケーキを人数分に切り分ける
この考え方自体は実生活でも行っていることです。

しかし分数には大事な前提があります。
それは「基準となる1が存在していること」です。

足し算や引き算は対象の二つの数を足したり引いたりすればよいです。
一方で\(\frac{1}{2}\) や \(\frac{1}{3}\) は基準となる1があったうえで考えているものです。

考える前提が足し算や引き算と少し変わったということに
気づけば分数に対する苦手意識も変わってきます

〇分数自体が難しいというわけではない
〇考える対象が他の単元と違うことに注意!

基準となる「1」を誤解しているかも

分数のポイントは割り算ではなく基準の「1」でした。
分数の問題においては「何を1としているか」をつかめないまま進むと
理解が曖昧なままになってしまい突然分からなくなるかもしれません。

\(\frac{1}{3}\) という分数を「1を3で割る」という理解だけだと
計算としては処理できるものの文章問題が解けないということが起こります。

「何を1としているか」これは問題の中で変わってきます。
例えば「ケーキ1個を3人で分けたときの\(\frac{1}{3}\)」と
「ケーキ半分を3人で分けたときの\(\frac{1}{3}\)」は同じ\(\frac{1}{3}\)でも見た目が違いますよね


これは基準となる1が違うものになっているからです。
前者では「ケーキ1個」後者では「ケーキ半分」が基準となる1になっています。

整数までの学習では「1」というものは疑う余地がないものでした。
イメージとして「1つ」と扱いやすいものが「1」として使われていました。
それがリンゴであろうと、バナナであろうと。

これが分数になった途端、問題によって何を1とするかが変わってきます。
これでは分数が小学生にとって難しいのも納得ですよね。

〇「何を1としているか」をつかめているか?
〇整数までは1はゆるぎないものだった

なぜケーキの例でも分からなくなるのか

分数についても現実のイメージとリンクさせるとわかりやすくなります
ケーキやピザを人数分に分けるという例が思いつくでしょう。

しかしそれでもなかなか理解できないお子さんもいます。
これは大人は「基準との比較」で見ている一方で
お子さんは「大きさや量」で見てしまっている
からです。

\(\frac{1}{2}\) はケーキの半分だよ」そのような説明をするかもしれません。
しかしその説明は「ケーキ1ホールが基準の1」という前提があります。

何を1としているか、が共有されないままケーキを例にして説明しても
お子さんはついてこれない
かもしれません。

「ケーキ1個を3人で分けたときの\(\frac{1}{3}\)」と「ケーキ半分を3人で分けたときの\(\frac{1}{3}\)」
これらを見た時に、「最初のほうが大きいじゃん!」と
大きさで見てしまうことでより混乱を招きます。

〇お子さんは「大きさや量」で見てしまっているかも
〇基準となる1の前提が分かっていない

家庭での伝え方

分数の考え方で大事なのは前提になっている基準となる1をつかむことでした。
分数で困っているお子さんに声掛けをするなら意識してほしいのはこのポイントです。

「この問題の1は何かな?」

1と言われてもはじめはピンとこないかもしれません。
・最初に何を分けようとしたの?
・分ける前はどんな状態だった?

など角度を変えながらやさしく聞いてみましょう。

基準となる1をお子さんがつかめるようにサポートしてあげてください。
この前提がつかめてくると分数の概念が理解しやすくなります。

お子さんが初めから正解しなくても大丈夫です。
分数を考えるときにまず基準の1を探せるようになることが大事です。

分数は割り算としての計算ではなく基準を捉えることに核心があります。
ここがつかめると約分や通分にステップアップしやすいです。

「この問題の1は何かな?」この声掛けで
お子さんに基準を意識させられるようにサポートしてあげましょう。

〇この問題の1は何かな?と聞いてみる
〇お子さんが「1を何か」探せるようにサポート

まとめ

今回は「分数のつまずきポイント」について解説しました。
分数は割り算ではなく、基準に対する比較です。
大人が無意識に前提としている基準となる1をお子さんは理解していないのかもしれません。

分数に限らずですが、私たちは幼いころから算数や数学の考え方を積み上げてきています。
時計の読み方なんて今では当たり前です。パッと見て「何時何分」と言えます。
しかしお子さんはどうでしょう。「長い針が8だから8分」なんて言ったり。

大人になった今では当たり前の考え方でも小学生には理解しにくいかもしれません。
新しい概念を理解するための大事な考え方が身に着くようサポートしていきましょう!


当ブログでは算数が苦手だったのになぜだか大学の数学科専攻になった私
お子さんが算数や数学でつまずかないためのヒントを紹介しています。
「どう教えたらいいか分からない」そんな保護者の方の助けになればと思います。
ぜひ他の記事も参考にしてください!

タイトルとURLをコピーしました