「=は答えを書く記号ではありません」=の本質をつかめないままでは方程式でつまずくかも【数学科が解説】

小学校算数

算数でも数学でもいつでも見てきた「」の記号。
多くの場合、計算の最後に「=答え」となるように書いてきました。

=の右側は答えを書く場所なんて理解の人もいるのではないでしょうか。
間違ってなさそうです。「\({3}+{4}={7}\)」です。右側は答えになっています。

しかしこの理解だけでは足りません。
「=」の捉え方が間違ったままだと中学生以降ではつまずく可能性があります

中学生以降で登場する「方程式」これをものにするには
「=」を正しく理解する必要があります。

この記事では、「=」をどのように理解しているとつまずきやすいのか、そして家庭でどのように支えられるのかを、できるだけ分かりやすく整理していきます。


当ブログでは
・うちの子算数苦手かも、、と悩む保護者の方
・自分も算数が苦手だったから、、と悩む保護者の方

そんな方向けに数学科卒の私
「算数=苦手」を解消するために保護者ができること
を紹介しています。


本記事は以下について書いています。

「=答え」という認識になってしまうのは何故?

小学校の算数ドリルはこんな感じでした。

\({3}+{4}={□}\)

右側の□に入る数字は何でしょうか?こんな聞かれ方をして穴埋めをしていました。
この経験が積み重なると「=答え」と思いたくなるのは当然です。

しかし応用問題になってきて

\({3}+{4}={□}+{5}\)

こんな問題が出てきます。こうなったときには□は7(左辺の答え)ではないですよね。
このような応用問題で分からなくなってきたお子さんは
「=答え」という理解のままでいるかもしれません。

「=」をどのようにとらえているか、ここが少し違うだけで
中学生以降の数学の理解度が変わってきます

〇小学校の算数では「=答え」の形が基本だった

「=」の本当の役割は”左右の均衡”

では「=」の本当の役割は何なのでしょうか。
それは=で挟まれた左右の値が同じという意味を表しています。

\({3}+{4}={7}\)

この式の左側(数学では左辺と言います)は\({3}+{4}\)でこれは値として7です。
右側(数学では右辺)はそのまま7です。左右の値は同じですね

「=」という記号を「答えを書くための矢印」のような理解ではなく
「左側と右側の値が同じであることを示す天のように理解しましょう。
この理解だと下の式も違って見えるのではないでしょうか。

\({3}+{4}={2}+{5}\)


左辺の\({3}+{4}\)と右辺の\({2}+{5}\)はどちらも7を表しています。
=で挟まれた左右は同じ値になっていますね。

天秤のイメージで考えるなら、左右に同じ値を増やしてもいいのでは?と思いませんか?

\({3}+{4}+{6}={2}+{5}+{6}\)

この考え方は合っています。これが中学生以降で行う基本的な式変形です。
逆に言えば、「=左側と右側の値が同じであることを示す天秤
という認識がないと中学生以降の数学は難しくなってきます

=左側と右側の値が同じであることを示す天秤
〇=の意味を正しく理解しないと式変形が正しくできない

「=」の誤解が数学を苦手にするかも

「=」を誤解したまま学習が進むと中学生以降の数学でつまずく可能性があります。
特に方程式の分野でその誤解が表面化するかもしれません。

\({3}{x}+{2}={14}\)

この式を解きなさい。という問題は答えを右側に書くという考えだけでは解けません。
両辺の均衡を保ったまま式変形しxがどのような値であったかを求める必要があります。

例えば「両辺から2を引く」という式変形が必要になってきます。
天秤で言えば両方から同じだけおもりを取り除くようなものです。
均衡を保っているので自然に行ってよい操作です。

「=答え」の認識のままだとなぜ両方から同じ値を引くのかがなかなかイメージできません。
さらには方程式の先の数学全体を理解するのが難しくなります

中学以降の数学では「=」で何度も式変形をしながら答えを探していきます。
数学において数式は論理そのものを表しています。
「=」を挟んだ両辺でどのような操作を行ったのか
これを追うことができないと関数や証明の理屈を理解できません


「=」の理解がすべてではありませんが「=」は数学で必ず出てきます。
数学全体を苦手にしないためにも正しく理解する必要があります。

〇「=」の誤解が数学を難しくするかも
〇式変形を理解しないと論理が追えない

家庭での伝え方

「=」は左右の値が同じであることを示しているという理解が大事だと説明してきました。
お子さんに「=」の本当の意味を理解してもらうために難しいことはいりません。

=の左右を比べる会話をしてみる

小学校の算数でも掛け算や足し算が混ざった式を解くことがあります。
このような式ではまずこれを計算して、次にこれを計算して、、
と式変形を繰り返しています。

このような計算の途中式を見ながら
・左と右は同じ数字かな?
・どっちのほうが大きい?

と聞いてみましょう。間違った箇所でこのような問いかけをしてみると
どこで均衡が崩れたか見えてきます


間違いをただすことが目的ではありません。式の両辺を比べる習慣をつけるのが目的です。
徐々に「=」が等しさを表していることに気づいてくると思います。

始めはあまり算数や数学の理解に影響しませんが、長期的には式を読む力に影響します。
式変形をスムーズに読むことができていると方程式や数学全体をスムーズに理解できます。

左右を比べるという視点をお子さんと共有してみましょう。

〇左右を比べる会話をしてみる

まとめ

今回は「=の本当の意味」について解説しました。
小学校では「=答え」というイメージが強いです。
その感覚が強いままだと中学生以降で苦戦するかもしれません。

=で挟まれた左右の値が同じという感覚を早めにつかんでおくことで
中学生以降での式変形の考え方をスムーズに理解できると思います。

「式変形を追う」というものは数学の世界を理解するための大事な基礎です。
式変形というオールを正しく扱えるようになって数学という海を航海するためにも
「=の意味」という土台をしっかり固めましょう!


当ブログでは算数が苦手だったのになぜだか大学の数学科専攻になった私
お子さんが算数や数学でつまずかないためのヒントを紹介しています。
「どう教えたらいいか分からない」そんな保護者の方の助けになればと思います。
ぜひ他の記事も参考にしてください!

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