割合で突然分からなくなる理由【数学科が解説】

小学校算数

割合が出てきた途端に突然分からなくなった
問題文は読めているのに式が立てられない

お子さんにそんな様子が見られませんか?

割合は小学校の算数の中でも理解の差が表れやすい単元です。
計算自体が特別難しいわけではないのですが、ここでつまずくお子さんも多いです。

これは割合という単元が扱っているのが今までと少し異なる概念であることが
理由として挙げられます。

今回は「割合になるとつまずいてしまう」お子さんに対して
その理由と家庭でも関わり方について解説していきます。

当ブログでは
・うちの子算数苦手かも、、と悩む保護者の方
・自分も算数が苦手だったから、、と悩む保護者の方

そんな方向けに数学科卒の私
「算数=苦手」を解消するために保護者ができること
を紹介しています。


本記事は以下について書いています。

割合は視点の切り替えでつまずく

割合でつまずいているお子さんを見ると、
計算で戸惑っているのではないかと思ってしまいます。
しかし計算そのものが障壁になっていることは少ないです。

お子さんが混乱してしまう背景には
数の扱い方の視点が切り替わることにあります。

これまでの算数では数そのものを扱ってきました。
・いくつ増えたのか?
・いくつ減ったのか?

という問題が主であり、問題文で扱っている”モノ”と答えるべき”モノ”が同じでした。

ところが割合の問題では、ひとつの”モノ”の数だけを見ていても解けません。
必ず別の”モノ”が登場し、その別の”モノ”との比較をしなければなりません
・50円の鉛筆の2割引はいくら?
・200円は500円の何割?

このような出題のされ方をします。50円の鉛筆や200円という対象に対して
比較をする形で割合という言葉が出てきます。

割合では、数と数の関係性を捉えるということが必要になります。
ここに難しさを感じるお子さんも多いです。

〇割合は複数の”モノ”を扱っている
〇今まではひとつの”モノ”だけを扱っていた

「何を1と見るか」を見失う

割合の単元で混乱が起きるポイントは
「何を1(基準)と見るか」が曖昧になっていることです。

割合とは基準となる値に対して別の値を比べた時の関係を表しています。
・200円のうち50円は何%ですか?
・去年は300人でした。今年250人だった場合去年に対して何%ですか?

これらの問題は200円、300人がそれぞれ基準の値です。

何%?何割?という部分に目線が行きがちですが、
土台となる基準の数を明確にすることが大事です。ここが明確でないと公式に当てはめたとしても
・どの数をどの数で割ればよいか分からない
・同じ問題でも文章が変わると解けない

などの混乱が発生してしまうかもしれません。

割合は”基準”と比べた結果
〇基準があいまいだと公式に当てはめても混乱する

公式暗記は危険

割合の単元では公式があります。
・割合 = 比べる数 ÷ 元の数
・比べる数 = 元の数 × 割合
・元の数 = 比べる数 ÷ 割合

公式としては整理されており、正しいものです。
割合が苦手だからと言ってこれらを暗記したくなるかもしれません

しかし公式の暗記はやめたほうが良いです。これは数学全般でも言えます。
高校数学以上の難しいものや、道具として使う公式は暗記してもよいですが
割合についての公式はむやみに暗記してもさらなる混乱を生みます。

割合は「何を基準としているか」をつかむことが大事です。
ここが曖昧なまま公式に当てはめてしまうと
・とりあえず大きい数で割ってしまう
・割合をかけるのか、割るのかで迷ってしまう

というような混乱が発生します。公式はあくまでまとめとして整理されたものなので
しっかりと使えないうちから暗記しても余計に難しくなってしまいます。

さらに問題が複雑になってくると問題文の言い回しが変わってきます。
・何割増えましたか?
・全体のうちの何割ですか?
・もともと何人だったでしょう?
聞かれ方が変わるとさらに公式への当てはめ方も迷ってしまいます。

公式は強力な道具ですが、その単元をしっかりと理解することが前提です。
割合については「何を基準としているか」をつかむことが重要です。

〇公式の暗記は危険
〇単元の内容が分かってこその公式

家庭での伝え方

割合で混乱しているお子さんにできることは基準を理解させることです。
「この問題は何を1としているの?」と聞いてお子さんの理解を確かめましょう。

問題によって基準となる数の書かれ方は様々です。問題に合わせて基準が何であるかを
お子さんに尋ねてみましょう。
・もともと何人だったの?
・どっちを基準としているのかな?
・求めたいのはもともとの数?増えた後?

聞き方は難しいと思います。根気強く「何を基準としているか」をお子さんが意識できるように
尋ねてみましょう。質問しすぎずお子さんと同じ目線で考えることが大事です。

注意としては公式の暗記はさせないようにしてください
基準が分かったから次はどの公式を使う?となるのではなく、明確になった基準をもとに
割合をかけたらよいのか、割ったらよいのかなど考えるところが学習
です。

・基準の600円に対して3割だから「\({600}×{0.3}\)」だ!
・去年という基準に対して今年が4割で200人だから「\({200}÷{0.4}\)」だ!
こうやって立てるべき式に気づくことが算数の学習です。基準を明確にするところ
立てるべき式を考えるところに寄り添ってあげましょう。

〇問題文の基準を見つけ出せるようにサポート
〇明確になった基準をどう使うか?考えることが算数の学習

まとめ

今回は「割合で突然分からなくなる理由」について解説しました。
「何割?」「何%」という聞かれ方をするのでそこに注目がいってしまいますが
重要なのは問題の中で何を基準としているかです。

「600人に対して300人は5割」と言われると5割という数字だけ仲間外れのようです。
600人と300人の関係を表す数字ですがなかなか小学生には難しい概念かもしれません。

与えられた情報を整理してどのように式を展開するかを考えることが数学の学習です。
決して割合の公式を暗記させようとはせずに、
・基準を何としているか
・その基準をどのように式に使うか

ここをお子さんが考えられるように見守ってあげてください。


当ブログでは算数が苦手だったのになぜだか大学の数学科専攻になった私
お子さんが算数や数学でつまずかないためのヒントを紹介しています。
「どう教えたらいいか分からない」そんな保護者の方の助けになればと思います。
ぜひ他の記事も参考にしてください!

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